「高齢者のレクリエーション支援」
～遊びが福祉を豊かにする～

レクリエーションは、「生活そのものを大事にし、生活を楽しんで活き活きと生きる」それが土台です。その上に立って、レクリエーションをすることによって元気になり、認知機能も改善されます。また、身体の機能もよみがえるセラピューティック（治療的）なレクリエーションもあります。 それらを実践する中で、地域社会で人と人が結びつくという大きな役割が生まれます。このＤＶＤでは、さまざまな施設や地域で行われている特色ある取り組みを紹介しながら、高齢者のレクリエーションとは何か？その実像を見ていきます。

１．「楽しいレクリエーション」の時間を作るにはどうしたらいいのか？（６分３０秒）
この施設では職員が、参加者に楽しんでもらうには何をどうすればいいのか、常にこのことを考えて力を注いでいます。ジャンケンも後から出して勝ちにいく「後出しジャンケン」、チームに分かれて戦わせて勝つ喜びと負ける悔しさを味わう「ボール運び競争」、学生ボランティアに協力してもらい若者と一緒に歌に合わせて手や体を動かす「所作遊び」など、高齢者同志の仲間意識を持たせるとともに異世代交流にも取り組み、参加者の『楽しい』の言葉が聞ける工夫をしています。
撮影協力：標準的で中規模な高齢者在宅サービスセンターである「マザアス多摩川苑」（東京都日野市）

２．筋トレ、脳トレで活力は生み出せるか？（７分３０秒）
独自に開発した日本人仕様のフィットネスマシーンを使っての筋トレ（筋力トレーニング）では、高齢者でも無理なく続けられるプログラムが行なわれています。また職員が総がかりで考案しているクイズ形式の脳トレ（脳力トレーニング）も人気です。からだにもこころにも栄養が行き届くこれらのトレーニングは、利用者にとって満足のいくレクリエーションとなっています。
撮影協力：小規模な在宅サービスセンターである「グリーンメディデイサービスセンター明大前」（東京都杉並区）

３．認知症の高齢者にはどのようなレクリエーションが向いているのか？（９分３０秒）
認知症の方が多く通うこの施設では、個人の住宅を改装して家庭的な雰囲気を作り出しています。自分の家にいるような雰囲気の中でのお昼ごはんは自慢の手作り懐石料理。これは好評です。また活動は多彩で一日のどこを切り取っても、すべてレクリエーションになっています。参加者はそれぞれ自分の好きな活動を選んで行います。押し付けることはありません。
撮影協力：認知症対応型の小規模施設である「デイホーム　ちゃのま」（千葉県柏市)

４．特別養護老人ホームでのレクリエーションはどんな形で行われているのか？（７分）
利用者の介護度が高く、認知症状がある人が多い特別養護老人ホームでは、大勢のボランティアがレクリエーションを担っています。リビングで昔懐かしい歌を歌ったり、寝たきりの人のベッドサイドでハープを持ち込んで演奏したり、地域住民との打ち解けた語らいの場として誰でも参加できる「珈琲倶楽部」で活動したり、ほとんどが地域のボランティアです。そうした人たちを適材適所に配置しているのがボランティアコーディネーターであり、その役割もまた重要です。ここには利用者の生き生きした笑顔を引き出す多くの試みがあります。
撮影協力：特別養護老人ホーム「至誠キ―トスホーム」（東京都立川市）

５．有料老人ホームならではのレクリエーションとは？（８分３０秒）
専門のスタッフが多く配置された有料老人ホームでは質の高い活動が展開されています。遊びとリハビリテ―ションが合体した「遊びリテ―ション」もその一つ。参加者は、休む間もなく次々と展開される活動を楽しむうちに、多く織り込まれているセラピューティック（治療的）なねらいによって、知らず知らずのうちに活動的になっていきます。
撮影協力：有料老人ホーム「未来倶楽部　川崎大師弐番館」（神奈川県川崎市）

６．レクリエーションと地域との関係は？（５分３０秒）
団地の一角にあるサロン。ここはだれでも参加できる交流の場です。地域住民が主体となって市役所の支援のもとに運営し、利用料金は１回１００円、スタッフは有償のボランティア。珈琲を飲みながらおしゃべりする人、一人ゆっくり新聞を読む人、対戦相手を見つけて囲碁や将棋に打ち込む人など、それぞれが思い思いのことを行っています。月に数度はイベントがあり、大いに盛り上がります。ここではレクリエーションが人と人を結びつける大きな役割を担っています。
撮影協力：百草団地ふれあいサロン（東京都日野市）