相談援助　～様々なニーズの解決のためのアプローチ～
　第６巻　エンパワーメントアプローチ

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エンパワーメントアプローチとは、クライエント（当事者)が本来持ってる潜在的な力（パワー）をクライエント自身が自覚し、それを発揮して自己効力感を高め、実行することを支援するアプローチです。
そのプロセスは「個人」「対人」「組織」「社会」へと領域を広げていくのが有効だと考えられています。ここではその支援にとって重要なワードを頼りに複眼的視点で解説します。

【事例設定】
暴力的で高圧的な夫に悩まされている多少気の弱い専業主婦の妻が友人の紹介で支援センターへ相談に訪れる。
28歳の好子さんはちょっとしたことで大声を出したり八つ当たりする夫に、そのうちもっとひどい暴力を振るわれ、それだけでなくそのうち３歳の娘にも危害が及ぶのではないかと心配していた。相談員のソーシャルワーカーは好子さんの経歴を見て、今は押さえつけられてパワーレスになっているが、潜在的なパワーはあると判断して支援を進める。